々の、いわばノスタルシーの場合なのであるうか。失われて初めて、その喜びを知ったというわけなのか.私はそう思うようになった。
ところが、それもまた、間違いだということがわかった。1年と数カ月講座を続けた今は、あることがわかったのである。つまり、芸術は、子供には“わからない”ということである。芸術とは,人生の経験であり、憧れであり、また失望と悲哀である。一片の絵にも,人生が詰まっている。人生を
生きていないものに、絵がわかるわけがない。もちろん、若者でも、ある程度はわかる。しかし、本当に深くわかるのは、すでに生きた人々である。
(みどり「レット・イット・ビー」による)
(注)ノスタルジー:過ぎた日々を懐かしがること
50 大変な間違いだたあるが、何が間違いだったのか。
1家庭を持って人が市民講座を聞きに来るとは思えなかったこと
2専門知識のある人は自分の話を理解できるだろうと思っていたこと
3社会経験のある人が美術史に大きな関心を示すとは思えなかったこと
4美術の見識を持った人なら過去の芸術の話に興味を持つと思っていたこと
51 市民講座の熱心さとあるが、筆者は講座を受ける人たちが熱心なのはどうしてだと思っていたか。
1学生時代に感じた学ぶ喜びを懐かしんでいるから
2学生時代に知らなかった学ぶ喜びを初めて知ったから
3学生時代にあった美術への興味が再びわいてきたから
4学生時代に学んだ知識をより深めたいと思っているから
52 筆者が市民講座での経験を通して最も強く感じたことは何か
1芸術に対する憧れは年をとるにつれて強くなる
2芸術は人生の経験があってこそ理解できる
3絵が理解できるようになれば人生に深みがでる
4絵は人の生き方を表したをもである
(2)以下は、国立国会図書館についての新聞記事である。
8月上旬、地下1階に用意された大型保温テントに66箱の段ボールが運びこまれた。 に置いた6本のボンベから、濃度60%の二酸化炭素ガス流し込まれた。
段ボールの中身は、個人や団体が所蔵していた1930~40年代の和紙製の書籍や小冊子だ。同図書館資料保存課の中島尚子さんは「室温25度、濃度60%で2週間燻蒸すると、成虫はもちろん、目に見えない卵までか駆除できます」と話す。
同図書館の書庫の大半は閉架で、見学者以外の一般人は立ち入る機会がない。これまで虫食い被害は数件しかなく、外部からの害虫の侵入はあまり警戒されてこなかったという。
ところが、2006年に館内一斉調査をすると、過去に古書店から購入した和紙の巻物2本が、保管ケース内で繁殖した甲虫の一種「シバンムシ」の幼虫に食べられているのが見つかった。
07年