Q:頭に「超」が付くことばをよく耳にしますが、放送で使ってもいいものでしょうか?
提问:我们经常能听到词首加了“超”的词,这些词在广播电视节目中也能使用吗?
A:「超満員」など名詞に付くものは、従来の使い方であるものが多く、放送で使っても問題はありません。一方、「超暑い」「超快適」「超食べる」など、「形容詞」、「形容動詞(の語幹)」「動詞」の頭に「超」が付くことばは、俗語的な使われ方です。放送のことばとしては、抑制的に使うほうがよいでしょう。
回答:像“超満員”这样,在名词前加“超”的用法一直很多,在节目中使用也没有问题。不过,“超暑い”“超快適”“超食べる”等形容词、形容动词(词干)、动词前加“超”是偏口头不太正式的用法。最好尽量不要在节目中使用。
<解説>
「超」が頭に付くことばにはいろいろあります。まず、「超満員」「超高層ビル」などのように、名詞に付いて、「程度が特に極端なものである」ことを示す場合に使われます。また、「超現実主義」「超心理学」などのように、「あるものから極端に逸脱している」ことを表す場合もあります(参考『大辞林第三版』)。
词首加“超”的词有很多。首先,像“超満員”“超高層ビル”等名词前加“超”,是用来表示某一状态或东西的一项特征(大小、轻重、多少等)非常极端。另外,像“超現実主義”“超心理学”这样,表示从某种状态下完全抽离出来也可以使用。
一方、こうした従来の使われ方とは別に、以下の例のように、形容詞・形容動詞・動詞などの頭に「超」を付けて、「すごく」「とても」の意味を表す言い方が、若い人の間を中心に広く使われるようになりました。
另一方面,除了以上一直有的使用方法外,以年轻人为主,像下面这些例子一样在形容词、形容动词、动词前面加“超”表示“非常”“特别”意思的用法也被普遍使用。
▼「超+形容詞」・・・「超おいしい」「超寒い」「超かっこいい」など
▼“超+形容詞”・・・「超おいしい」「超寒い」「超かっこいい」等
▼「超+形容動詞(の語幹)」・・・「超優秀」「超快適」「超安全」「超ハンサム」など
▼“超+形容动词(词干)”・・・「超優秀」「超快適」「超安全」「超ハンサム」等
▼「超+動詞」・・・「超食べる」「超むかつく」「超怒る」「超うける」など
▼“超+动词”・・・「超食べる」「超むかつく」「超怒る」「超うける」等
「超越」など「超」を含む二字熟語は、古く室町時代や江戸時代の辞書にもありました。それが、明治期あたりから接頭語的に使われるようになり、その後次第に造語力を増し、現代の「すごい」を表す用法に至っています。『三省堂国語辞典第七版』には、「1980年代に広まった言い方」とあります。もうすでに、40年近くにわたり、若い世代の支持を集めている「超」は、最近では、「超」より「すごい」表現として「超超~」「極超~」「超超超~」などの進化形も登場する一方、「超MM」(ちょうマジムカツク)など、新しい言い方との組み合わせも見かけます。これから、「超」の用法がどこまで広がって行くのか、「超超MH」(非常に目が離せない)な語だと言えるでしょう。
在室町时代和江户时代的字典中也有像“超越”这样含有“超”的二字熟语。自明治时期开始,“超”逐渐被用于词头,后来随着造词能力的发展,现代则表示“非常”的意思。《三省堂国语词典第七版》指出“该词在1980年代流传开来”,已经近40年了,“超+”的用法受到年轻人的支持。最近,用“超”表示“非常”的词还有“超超~”“極超~”“超超超~”等升级版登场。此外,“超MM”(超级生气)等新的组合用法也出现了。今后“超”的用法会发展到什么程度,可以说需要“超超MH”(眼睛一刻不离地关注)。